中国各地ではここ1週間余り、西側諸国に抗議するデモが行われていた.デモの大半は若い男性がフランス系小売大手カルフールと、CNNコメンテーターのジャック・キャファティ氏への反発を表明するもので、何千人規模に膨らんだデモもあった。ただ、中国政府は抗議行動の行き過ぎを穏健に警告し,22日付の中国国営英字紙チャイナ・デーリーは、抗議行動を抑えるよう呼びかける論説を4日連続で掲載。抗議活動に参加していない者や、カルフール不買運動に加わらない者を非愛国的と決め付けるのは「誤った愛国主義」だと述べた。さらに、他者に寛容な態度を取り、良い点と悪い点を判断することが愛国心につながるとして、「過度の愛国主義は建設的ではなく、国を傷つける恐れがある」と指摘した。珍しく中国が反省している。
しかし、気が付くのが遅いし、他国に在住の中国人にまで指示を出して愛国主義をあおったのは一体誰だったか?正直、中国は国内のデモの拡大を恐れたのだろう。1980年代の天安門事件の社会状況と似ているからだ。当時、学生の民主化要求がスタートだったが、経済が悪化して、大衆が物価高に不磨を持っていた。その不満が学生運動と連動して、全国的な反政府運動に拡大した。今の中国は過去に無い物価高で、何かきっかけがあれば反政府運動になりかねない状況だ。これを恐れたのではないか?もうじき株価の暴落も起きるだろう。今は非常にデリケートな時期で、国民をだましてでもオリンピックまでは何も起きてほしくないのが本音だろう。行き過ぎた愛国心が、中国にとっては諸刃(もろは)の剣であることを知るべきだ。きっかけさえあれば、その刃(やいば)は中国共産党に向けられる。左の中国のタクシーには「フランス人と犬は乗せない」とある。することにデリカシー(気配り)が足りないのはいつものとおり。
One Comment
TVのニュースを見ていても中国がいら付いているのは確かのようですね。
あれだけ聖火が嫌われるのははじめてみました。
元来はオリンピックの聖なる火なのでどこの国民も喜んで迎えるのが
当然ですが、今回のどうも良くありません。
オリンピックの時に何もなければよいのですが。