④ ジェイシーさん誘拐監禁事件 監禁ではなかった?

SNN0105GAR-280_879051a外部との接触 CNNが、ガリド容疑者はアンティオック市内の自宅で中小企業を顧客とする印刷会社を経営しており、ジェイシーJaycee Lee Dugardさんはここで「アリッサAlissa」という偽名で働いていたと報道。取材に応じたある顧客は、ジェイシーさんがグラフィック・デザインや名刺、チラシを担当し、真面目な仕事ぶりで注文に良く応えていたと語った。CNNは、jジェイシーさんがアリッサ名で顧客に送信したとされる複数の電子メールを入手。メールアカウントはガリド容疑者名義で開かれたものだが、顧客はメール受信がジェイシーさんとの電話や会話の直後だったとして、送信者がジェイシーさんであるとの見方を示している。 捜査関係者が「何らかの洗脳を受けていたのは明らかだ」とコメントした。と記事を結んでいる。別な情報では、ジェイシーさんは優秀な秘書のように仕事を手際よく電話やメールでこなし、仕事上の自分の名刺に自分の顔写真を載せていたが、名刺を入手した顧客は誰も誘拐された少女だとは気がつかなかったと言い、子供二人を見たことは有っても、ジェイシーさんを見ることは無かったという。名刺だけでも行き渡る事で逃げ出すチャンスを求めていたのかもしれない

親、Ci090903155835兄弟は テレグラフ紙によれば、ガリド容疑者の実の父親マニエル・ガリドManuel Garrido, 87歳,(容疑者の母親パトリシアとは以前に離婚)は、息子が複数の殺人や誘拐に加担していると思っているとの証言を得ている。父親は彼が連続殺人鬼でセックス中毒だと確信し、今回の事件を知って「なんとひどい事をと思ったが驚きもしなかった」「それは当然の事で、彼は若いときからセックス中毒で、麻薬をやり始めてから、それは日増しに増幅していった。彼の人生はセックスまみれで精神異常だ」「彼は病的な、おぞましい事をしており、その頃他で起きたおぞましい出来事を見直すのが正解だ」と言い放った。更に「彼ら子供のいない夫婦が 二人で子供の変わりに(1991年の)ジェイシーさん誘拐をたくらんだと思う」と語った。容疑者の兄 Ron Garrido も同じような印象を語り「彼は精神異常だ」と言い捨て、兄もまた彼の異常は20歳くらいで麻薬の売人を始めた頃からだと言う。(左上は1976年の誘拐強姦事件の際の警察写真、26歳か)

the-mother-of-phillip-garrido-at-a-oap-home-pic-sm-662853092 ◆容疑者の母親 おば 大きな敷地に住んでいるのは、ここ8年ほど痴呆症で同居していた容疑者の母親パトリシア・ガリドPatricia Garridoさん88歳右)の再婚相手が遺産で残したものだった。今は施設で暮らす母親は、事実を知って落胆し、今はジェイシーさんの無事を願っているという。母親は、ジェイシーさん、二人の子供全てを容疑者の前妻からの子供と疑わず、ずっと自分の孫たちだと信じていた。ジェイシーさんはこの容疑者の母親の入浴や食事の面倒まで見ていた。どこかで母親はアリッサ(ジェイシー)さんの妊娠に気がついたと想像するが、少なくても分娩の手助けは事情聴取に際し否定している。兄には金持になって、将来教会を作ると言っていたが、兄は当然信用はしていなかった。2007年に一度容疑者がおばの家に子供二人を連れてきたことがあり、その際、子供は近所の子供で子守を頼まれていると言ったそうだ。しかし、おばは「年上の娘の目は彼にそっくりで、あれは彼の子供だよ」と言っていたと兄が語っている。おばが分かるなら母親も分かるはずで、個人j的にはこの母親がどうも不可解で、全ての真実を語っていない様に思うのだが、、。

推察、警察のミス 全てこの通りだとすると、ジェイシーさんには外部とコンタクトを取るチャンスが在った可能性が高く、監禁と言うよりは軟禁、あるいは単に服従して隠れ住んでいたとも言え、洗脳されて彼の第二の妻の役割をしていたとも言える。子供二人は、学校には行っていないものの比較的自由に外に出かけていたようだ。大学敷地で不審がられた際は家庭学習させていると説明していた。また、これほどに病的で異常な性癖を見抜けないまま仮釈放した警察の責任も大きい。現在28から29に増えた容疑では、同じ地域で他の未解決の誘拐事件などが1988年の仮釈放後からジェイシーさん誘拐事件の1991年前後に集中、10人に及ぶ売春婦殺害事件は1998年から99年に発生している。また、ジェイシーさん監禁中1993年には、仮釈放中の保護観察違反で短期に2回刑務所に入った(6週間?)という情報もあり、慎重な素行調査などしていればジェイシーさん事件発覚の可能性もあったようだ。現在は、住宅裏庭を重点的に、警察犬を交えて、犠牲になった可能性のある過去の誘拐事件被害者の遺体捜索が行われ、1日現在、いくつかの不明な骨片が見つかっているが人間の物かは不明。

9月23日の情報では、25歳でミュージシャンとして隣のネバダ州のリノ市に住んでいたフィリップは③に書いた1976年の、そこでの誘拐監禁事件で逮捕され1988年までカンサス州の連邦刑務所で服役するが、保釈後、一旦リノ市に戻るが、その後の転居先であるカリフォルニア州では本来されるべき性犯罪者としての登録が全くされず、地元警察は最近まで彼が性犯罪者だったことを認知していなかった事が判明。原因としては、本人に誰も申告義務を伝達しなかった可能性があり、他にも似たようなケースがあると見られている。最近まで彼の保護観察はネバダ州によって管理され、ジェイシーさん発見後あわててカリフォルニア州へ資料が渡された経緯がある。情報どおりなら、これは警察の致命的なミスといえる。

◆分析 捜査は途中だが、欧米の記事は彼をモンスター(怪物)と表現している。彼が逮捕数日前にFBIで配ったと言う文書や、逮捕後の言動、父親の証言で見えてきたのは典型的な精神を病んだ連続殺人鬼の姿だ。全てを自分の身勝手な、自分では止め様がないと叫ぶ狂った性衝動のせいにしている。どこかで自分だけに献身的な女性を求め、その反動か、誰とでも寝る娼婦を目の敵にする。言う事を聞かせようと、狙いは子供や若い女性 に向けられ、殺人の確証はまだ無いが、自分の要望が満たせないと殺してしまう。1976年の強姦事件で被害者は殺されそうになったと証言しており、恐らく歴史に残った連続殺人鬼と同じパターンの人間だ。病んだ人間だと言えばそれまでだが、こういう人間が社会のあちこちに点在している現実と、どうしたら守れるかと言う課題に正面から取り組むことが必要だろう。更に容疑者について特筆すべきは麻薬との関係で、10代からLSDなどの強い麻薬を使用していた事から、麻薬使用で潜在的な暴力性や異常性欲にスイッチが入るタイプの可能性がある。特にLSDは、使用後に出る症状が一人ずつ違い、ある者は気分が躁状態になり、ある者は極度に落ち込み発作的に自殺したりする。その果てにあるのは恒常的な精神不安定や精神異常で、今の容疑者がそうではないだろうか。しかし、わざとらしい逮捕前後の奇妙な行動は、精神異常をよそおっていると思えなくもない。何せ、これだけ多くの人間を長期に渡ってだまし通した男である。

◆自作のCD 1976年の強姦事件の際には警察に「自分の犯罪の責任はセクシーで魅力的な女性の方にある」と嘯(うそぶ)いていたフィリップだが、印刷での仕事上の客に自作の歌詞の入ったCDを配っていた。自分で歌ってもいたようだが、内容は一連の事件を思い起こさせるもので、少女の性的魅力や少女強姦を賛美したり、わいせつな物が多いという。容疑者が10代の後半、1960年代にバンド活動していた頃は、長髪で麻薬や酒に浸りながら サンフランシスコでJefferson Airplane やCredence Clearwater Revival.のような音楽を演奏していた。

article-1210113-063C8E06000005DC-79_634x412 ◆ジェイシーさんの行動 の詳細は不明だが、断片的な事実から、14歳にして子供を持った異常な状況で、親として子供を守るための止むを得ない選択肢が彼への隷属だったのではないかと想像している。これほどひどい事実が暴露される反面、救われるのはジェイシーさんと子供たちがジェイシーさんの本当の家族との関係を驚くほど早く良い方向へ進展させている事で、であれば一部で言われる洗脳ではなく、ジェイシーさんの、自分と子供を守りたいが為の強い意志でガリド夫婦の実子になりきっていたと言う事ではないだろうか?関係者は社会復帰には問題ないと見ている。再会した家族の話では、11歳で自分への教育が止ったにもかかわらず、ジェイシーさんは学校に行けなかった子供二人に十分な教育をしていたそうです。

◆結婚 妻ナンシー フィリップの妻ナンシーは拘置所から弁護士に「自分の家族(ジェイシーさん親子)が懐かしい」と発言をしていると2日に報道があった。①で書いたように、最近までジェイシーさんの子供二人はジェイシーさんを年長の姉と信じ、同時に子供たちはナンシー容疑者を母親と信じ込んでいたが、全ての事実alg_garridoはジェイシーさんが実の母親に再開後子供たちに伝えられた。洗脳があったとすれば、それはむしろ,フィリップの言う事には、まるでロボットのように忠実だったというナンシー容疑者の方ではないか思われる。ナンシーは自分の服役中の伯父を刑務所に訪ねてフィリップと知り合い、フィリップが獄中の間に結婚した。ナンシーには1981年からhealthcare system(介護関係?)で働いていた時期があり、1989年から1995年の間(ナンシーさんの長女は1994年の誕生)は看護婦アシスタントの資格も取得していた。これがナンシーさんが病院へも行かずに自宅出産できたことにつながるかも知れない。仕事は2005年ごろ止めたようで、この頃からフィリップの母親が寝たきりになった可能性がある。フィリップの結婚に関しては、1973年Christine Murphyさん(左下)と最初の結婚をしており、ナンシーとは2回目の結婚と思われる。最初の妻も彼の性的異常性を指摘している    それにしてもなんとも複雑な人間関係だ。現地報道からの初期の報道には間違った情報もあり、なるべく修正して記述はしているが、法律用語などの多少の誤訳は了解願いたい。

◆疑惑の骨片 2009年9月8日火曜日、保安官事務所のスポークスマン ジミー・リー氏はContra Costa County Sheriff’s Department spokesman Jimmy Lee、敷地内で発見されていた骨片は恐らく人間のもの probably human  と公式発表した。同時に先住民のものである可能性も示唆している。年齢、性別などまだ不明。この事実は、同じカリフォルニアで1928年に起きた連続少年殺人事件 ゴードン・ノースコット事件 を思い起こさせる。その事件を題材にクリント・イーストウッドが監督、主演アンジェリーナ・ジョリーで「チェンジリング」という映画が製作され今年日本でも公開された。映画は事件の猟奇的な部分ではなく、行方不明の少年が見つかるが、実は都会にあこがれた家出少年のウソで、いろんなことが起きるという事実を基にしたミステリーになっている。

◆写真など 写真右上は仮釈放になった当時の1988年のガリド夫婦(この写真は容疑者が父親に送ったもので、これは保釈直後の写真だろう   左上ジェイシーさんと子供二人 スターレットとエンジェル Starlet、Angel が住んでいたテントのひとつ   

◆進展と新事実 9月14日の報道では  エル・ドラド群上級裁判所El Dorado County Superior Courtは、フィリップ容疑者へ支払い不可能な30億円$30 millionの保釈金と夫婦へ精神鑑定を求める裁定を下し閉廷し、次回は10月29日に開廷する。

 新事実としては、夫婦が車で誘拐する少女を物色していたとき、友人と一緒のジェイシーさんを見つけ、「おー、あれだ、あれが俺の好みだ、かわいいな」と妻に言ったと言う。まるでショッピングで探し物をしているように、、。そのときは誘拐をあきらめ尾行し、後日バス停近くに一人でいたジェイシーさんが誘拐された。誘拐後10年ほどして、彼に子供の安全キャンンペーンchild safety campaign用のチラシの仕事が持ち込まれ、そのとき彼は誘拐防止についてアドバイスをしたと言う。「子供だけでバス停まで歩いて行ってはいけない。大人がついているべきだ。」さらに「子供達だけだと皆が逃げて一人が捕まる可能性がある」と、恐らく団体行動を推薦した内容に異論を唱え、担当者はそのとき、彼の言い分はもっともだと思ったと言う。

9月18日の記事によれば、母屋のほうは非常に乱雑で不潔な状態。写真で見れば食後の食器なども山積みになっており、足の踏み場も無いほどに散らかり、他の事件の手がかりを探す検査官は「まるでブタ小屋だ」と表現している。この状態から、フィリップは家庭内で全てに対して厳格に管理し、勝手には掃除さえもさせなかったのだろうと推測されている。19日現在、住宅付近を掘って証拠発見の捜査が続いている。20日には、地元the Horizon Casino Convention Center in South Lake Tahoeで、ジェイシーさんと子供たちの為のチャリティーコンサートが開かれる。地元ロックバンドなどが2時から19時まで公演、入場料は25ドル、11歳以下は無料。現在、ジェイシーさんは事件後親が転居したサンフランシスコに住んでいる。

ジェイシーさんは、監禁場所で飼っていた自分の所有物である、5匹のネコ、2匹の犬、3羽のインコ、他にハト1羽とネズミ1匹を戻してもらいたいと申し立てている。現在それらは専門機関Contra Costa County animal services Lt.に保護されている。

9月22日の情報では、自宅周辺の地下からは1988年、1989年のほかの誘拐事件に関する証拠は発見できず、自宅付近の捜索はいったん終了し、引き続き押収書類などの調査を行う。

9月26日ジェイシーさんは弁護士を通して、今後の裁判では同じような事件の被害者の為にも事実解明にむけ、証言を含め全面的に検察に協力する事を表明した。

9月28日妻のナンシーの二人の兄弟 David &Rey Bocanegra がTVインタビューで、彼らは彼女の弁護士により彼女と逮捕以来接見ができながったが、内輪の話として、ナンシーは今後、事実関係で司法当局に協力していくと語り、同時にナンシーは容疑者の夫によって洗脳brainwashed されているようだと語った。

10月1日ヘイワード警察Hayward police Lt. Chris Orrey は、先に発見された骨片は動物のものの様だと修正発表した。その後の9日の報道では、DNA鑑定は出来ず、発見された骨片の一部が人間のものとした上で、かなり昔のアメリカインディアンのものだろうと公式発表された。

10月13日 ジェイシーさん現在の写真公表 ⑤に続く   これ以前の関連ブログ③

(以上 ①から④で情報や状況が判明した順に書いてきたので、事件の判断が記事の前後で違う場合も有りますが、事件記事の新しい書き方を検証しているのであえて修正しないで時系列で書き足してあります。捜査関係者の初期の推測と、その後の判明した事実が合わない部分も出てきますが、以上のような書き方をしているためと了解願います。名前、地名などはなるべく現地表記を併記するようにしていますが、カタカナ表記では正しく発音を表していない事も有ります。特に地名はカタカナ表示だけだと地図で探せない事も多く、専門に記事翻訳している方には配慮願いたい部分です。また英語圏などでは、姓の前にMiss,Mr,などが付くので男女の識別ができますが、多くの配信記事のように姓だけをカタカナで書くと男女も分からなくなる為、例えば今回のこの記事ではジェイシーさんのように名前で表示しています。この点に留意しているニュース配信会社は日本ではAFP位でしょうか。写真などは無断使用ですが、あくまでも個人の記録ブログですので公表されたものを転用しています。ブログを利用した、一般配信記事や新聞記事ではない事件の追い方、表現にはなったと思いますが、独断的な個人の推論なども入っていますので、読み手の方の判断の参考としてお使いください。事件の背景や状況は事件のあった地域のローカル紙、大手大衆紙、警察発表、地元の方の個人ブログなどから抜粋し、それらをまとめて整理し、年代間違いなど訂正した上で書いていますので、出自などは省略しています。実験的に似たような記事を書いたものとしては オーストリアの24年間の地下室での監禁事件 があります。)

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2 Comments

  1. よりばば
    Posted 2009年9月2日 at 8:14 AM | Permalink | 返信する

    完全な隔離(地下室は最悪)でなく、変化のある毎日なのが、幸いしたのでしょうか。子供が人質状態なので、仕事先では普通を装っていたのでしょう。ジェイシーさんの精神の強さと、適応力に驚きます。

  2. のび子
    Posted 2009年9月2日 at 4:48 PM | Permalink | 返信する

    ほんまに。。。。テントやん。。。。

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