インド 2009年~ 国境問題まとめ

 

  将来的に日本と経済交流が活発化するといわれているインドには、大きく3つの国際紛争がある。南部の黄色い部分はスリランカで、ここにはインドから移住したタミル人が分離独立を主張し、今年2009年春スリランカ軍によって壊滅した。これについてはカテゴリー:インドに記事を残したので今回は除外。現在関係改善中。Ci090913112450

インド北東部には「すべて中国のもの」と中国が主張し、過去には中印紛争も起きた インドが実効支配するアルナチャルプラデシュ州オレンジ色)がある。さらにインド北部カシミールには、過去には中国とも国境紛争があり、今は長年隣国パキスタンと国境紛争を継続しているジャム・カシミール紫色)がある。この北西部地域の地図で2色なのは濃淡の境目(ピンク色と紫色)で今はパキスタン停戦協定を結んでおり、紛争は解決していない状態だ。更に最近は分離独立を主張するイスラム勢力200px-IndiaJammuKashmirの爆弾テロが頻発している。その一部が中国支配地で下の図を参照

両方とも歴史をさかのぼれば100年前の英国植民地時代からの問題で、今では世界史でしか出てこない清朝ムガール帝国が関係する、簡単にまとめるには苦労する問題地域である。

北東部(オレンジ色)はチベットと隣接し、約100年前に英国が植民地化していたチベットの独立を認める代わりに、この地域はインド領とする1914年シムラ条約マクマホンラインを設定、中国の言い方で行けば英国とチベットが一方的に取り決めし、以後この地域はインド領になった。その際中国は、過去の清朝時代のチベットに対する宗主国を理由にこの条約を否定し批准しなかった。その後の日本との戦争、中国の内戦、米国への遠慮などで中国は大きな問題としてはその後取り上げず、長年インド領となっていたが、最近になって中国は100年前を思い出したのか、この地域の中印国境問題を再燃した。インドは反発し、2009年9月になりこの地域に軍隊を増員しだした。この両国は去年まで、隣国ミャンマーなどからの武装麻薬組織に対抗して同時軍事演習までしていた仲である。最近のチベット問題、経済問題で、インドが反中国的になってきた事と関係が深いと世界は見ている。

kashmir-s_color Ci090913112428  北部(紫色、下は拡大図)は過去何度か隣国パキスタンと戦争になった地域で、インドが実行支配しているが、もともとイスラム教徒が多く、インド人に多いヒンズー教徒に対するテロが頻発している。正式にはジャンムー・カシミールJammu and Kashmirと言われ、夏の州都スリナガルSrinagar)があり、パキスタンとは停戦ラインで支配地域を分けている。

今の時期は年間9億5000万円の売り上げを誇るクルミの収穫忙しい(写真右下)。この州都スリナガラ2009年9月12日、刑務所の近くで自動車に仕掛けられた爆弾が爆発し(写真右上)、少なくとも4人が死亡した。警察は、インドの支配に反発するイスラム武装勢力の犯行で、武装勢力の中には、8月23日に始まったラマダン(断食月)に戦って死ぬと天国でより幸せになると信じる者もおり、この地方では過去、ラマダンに襲撃事件が増える傾向があったと発表した。この地域のすぐ下のパンジャブPunjab州(左上地図の紫部分の左下)でも隣国パキスタンと国境衝突が絶えず2009年9月11日にもパキスタン側からのロケット砲撃がありインド軍が応戦している。

この地域は更に複雑で、ここには中国が実効支配しているアクサイ・チン地区があり過去には中国と紛争が起きた地区でもある。国際的には全て国境未確定地域と判断されることもある。 過去に中国と国境問題のあったブータンとネパールの間に位置する シッキム州の領土問題 は、インドと中国の2005年の関係改善により無くなったと解釈している。 参考ブログ インドの国内紛争(インド州地図含む)

2009年9月21日時点で、インド政府はインドの中国への輸出増大などへの影響を考慮してか、中国との関係悪化を否定する談話を公表し、アルナチャルプラデシュ州オレンジ色)付近ではなんら紛争は起きていないと付け加えた。

2010年9月13日:イスラム教徒が多数を占めるインド北部ジャム・カシミール(Kashmir)州各地で13日、米国でイスラム教の聖典コーランが引きちぎられたとの報道をきっかけにイスラム教徒の住民が暴徒化し、治安部隊と衝突した。地元警察によると、これにより民間人13人と警官1人が死亡、デモ隊45人と警官130人が負傷したほか、52人が逮捕された。スリナガルSrinagar)から40キロ離れたタンマルグ(Tangmarg)村では、イスラム教徒のデモ隊が反米スローガンを叫び、キリスト教系学校に放火した。地元警察によると、この放火によるけが人はいなかったが、デモ隊が政府庁舎に放火しようとした際に治安部隊が発砲し、少なくとも民間人5人が死亡した。同州では、3か月前からインドからの分離独立を求めるデモ隊と治安部隊の衝突が激化しており、民間人の死者は計84人に達している。当局は外出禁止令を発令するなどして沈静化を図っていたが、今回、1日の死者数としては過去3か月で最多となった。AFP記事より抜粋   カシミール地区関連ブログ

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One Comment

  1. よりばば
    Posted 2009年9月17日 at 2:20 AM | Permalink | 返信する

    日本の北方領土問題は、ロシアに無視されるはず、他所の国は武力で解決をしようとするんですから。インド国境問題は、こんな状態のまま、温存療法しかないんでしょうか。大手術するには、代償が大きすぎるでしょうから。

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