米国を支えるマキラドーラ maquiladora 中国後退

cmimg_12367 米国との国境沿いにあるメキシコマキラドーラ(輸出保税加工区)が近年、再び注目を集めている。
 中国等に在る経済特区に似ており、1965年に、メキシコ政府が外資誘致を目的として導入した。1994年のNAFTA締結以降、メキシコのマキラドーラには米国企業が軒並み進出し、メキシコ経済も潤ったが、2002年頃から中国などの低コスト国に押されぎみとなっていた。 しかし、11月3日付けCNN(電子版)によると、世界的な経済危機の影響を受け、米国企業は製造工場を再び中国からメキシコへシフトしているという。

経営コンサルティング会社「アリックスパートナーズ」が2009年に発表した報告書によると、2008年末までに、米国企業による製造コストが最も低かったのはメキシコ。その次にインドが続き、低コスト国トップが続いていた中国は3位とランクを下げている。また、米国本土とのコストに比べると、メキシコでの製造費は米国の68%、インドは73%、中国は86%、ブラジルは91%となっている。

mexico1 米企業にとってメキシコの利点は為替レート。中国人民元が対米ドルで20%高値なのに対し、メキシコのペソは米ドルに対して20%下落しており、メキシコの方が人件費や輸送コストを低く抑えられる。また、メキシコのマキラドーラは米国と近距離であり、他国のように船、鉄道、トラックを乗り継いで物資を数千キロ輸送する必要もな、アクセスの簡便さがメキシコの強み.だ。

現在、マキラドーラにはジョンソン・アンド・ジョンソン、ウィルプール、自動車部品のデルファイなどが工場を開設している。メキシコ・マキラドーラ委員会 (National Maquiladora Council of Mexico)の統計によると、3100カ所の製造工場のうち、58・4%が北部国境にあるという。1980年代から日本企業数社もここに進出している。

mex47 マキラドールの元のスペイン語はmaquilar(マキラール)で、農民が風車に小麦を持ち込んで製粉して貰い、現物で製粉代を支払ったことからきている。地図はMap of Mexico’s maquiladora plantsで企業の進出地域。2009年資料。

同時にこのブログではメキシコの麻薬犯罪を追っているが、新興工業地域と麻薬カルテルの活躍する地域が一致するのは偶然ではないだろう。メキシコ麻薬カルテル勢力分布図  メキシコ有数の犯罪多発都市 ティファナTijuana、フアレスCiudad Juarezは同時にマキラドールの典型的な地方都市である当然全国から職を求めて労働者がこの地域に急増し、家屋などの整備遅れからスラムが発生し、犯罪の温床にもなっている。現在企業からの税収入などで住宅地の整備などが進んでいる。メキシコの中でも経済が活発な地域でもあり、当然地下組織が目をつける。右下は工業地域に見られる手作りの住宅郡。こういうことを、他国の事と見るだけでなく、日本にも起きる可能性は無いだろうか?すでに起きつつあるのかもしれない。日本への移住者の増加と決して満足のいかない不安定な社会構造。日本の地方都市にもじわじわと麻薬の脅威が浸透しているように思うのだが、、。 メキシコの麻薬流通:国境に集中

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One Comment

  1. よりばば
    Posted 2009年11月14日 at 10:32 AM | Permalink | 返信する

    記事を読み始めた時は、メキシコも工場の仕事が増えてよかった。と思ったら、やはりお金が動くところには、麻薬カルテルが暗躍。日本から進出の企業、気をつけて!

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