④原油流出 このアイデアは成功するか?Gulf of Mexico

oil robot graphic 051510 止まらない原油流出 後の対策として、海底の21インチ(直径50cmほど)の破断したパイプに海上から送り込んだ6インチ(直径15cm程)のパイプをリモート潜水艦などで送り込む作業the 6-inch tube into the 21-inch riser pipeの準備が5月14日からはじまっている。細いパイプは海水の入って来ない程度まで差し込まれて地下からの原油を海上に吸い出す予定。全部は送り出せなくても少しでも噴出量を減少させる狙いだろう。しかし、1500mの海底での実績は無く、やってみるしかないという状況のようだ。2010年5月15日BP公表

右は海底でのプラン図で、黒いのが噴き出している原油、無人潜水艇で細い管を送り込む作業の様子がわかる。早ければ日曜日には海上への吸い出しsiphon offが始まる予定。仕組みは不明だが、差し込まれたパイプの位置が決まればコンクリートで固定され海水の入り込みを防ぎ、海上に原油を吸い上げるようだ。これは現在行われている予備掘削抗からの作業の一部を直接噴出口へ転用するものだろう。うまく行くといいが、、。

2010年5月15日オバマ米大統領は、メキシコ湾で被害拡大中の流出事故について、米政府による掘削許可プロセスなど、制度に大きな問題があったと述べ「怒りと不満」を表明、流出原因をつくった英BP社や、政府の担当部局などが「責任を認めるべきだ」と指摘し、石油掘削の許認可権を握る内務省鉱物管理局と石油会社が長年「なれ合いの関係 implications」にあったと批判し、安全性の検証が不十分だった可能性に言及。サラザール内務長官に同局改革を命じたと述べた。11日の公聴会での3社の責任のなすりあいを「ばかばしい」と一蹴した。この事件でも役人の怠慢と業者との癒着が見えてきた。その後の調査で、水面下1200mほどに海面とは別な複数の原油の広がりunderwater oil plumesが見受けられるという。これは今まで以上の被害額と被害地域の拡大を意味し、一つは16kmx5kmの広がりを持つと科学者が指摘。14~15日(土)にかけての上の図の最初のチューブの差し込みは失敗に終わっている

2010年5月16日:国際石油資本(メジャー)の英BPは、原油が流出している破損したパイプCi100517195259 に管を挿入して一部を海上の船に吸い上げることに成功し、メキシコ湾に流出している原油をさらに吸い上げることができる可能性が高まった。原油は石油掘削船に回収され、これに付随して得られる天然ガス(メタン)は焼却される。どの程度事態改善に役立つどうかは依然不明。一番うまくいった場合でも、流出するすべての原油を吸い上げることはできないとみられる。パイプには窒素N2が充てんされており、窒素が徐々に少なくなることによって原油と天然ガスを流れ込ませるという仕組み 右は最近公開された作業図イラストを修正したもの今までの失敗と他の少ない説明から判断すると、海底からの低温 なメタンガスが海水と反応して結晶化(ハイドCi100517193609 レート)してパイプを詰まらせるため、海水が入らないように高圧で不燃性の窒素を送りながら細いパイプを太いパイプの海水の到達しない深さにまで押し込み、その後窒素を減圧、メタンガスと原油だけを吸い上げる事と勝手に判断したが、高圧の1500mの海底では大変な作業だろう。しかし、早期に解決しないとここは大型ハリケーンの発生地で、洋上の作業が困難になる。15日、BPの最高責任者CEO Tony Haywardは1週間から10日で原油流出は止まると願うというのだが、少し気が早い発表だろう。Tony Hayward said he hopes the oil leak in the Gulf of Mexico can be stopped in a week to 10 days.現在、海底から2Kmのパイプを通じて洋上に原油がゆっくりと吸い上げられ、順調に行けば吸い上げ量を増やす予定だが、これで噴出は完全には止まらない *毎度ながら日本の報道記事はこういうことの説明が非常にへたくそだな 日本にとっても重要な事件なんだが扱いが小さすぎる

2010年5月17日:成功したと言われる吸い上げだが、海底の噴出原油5000バレル/日に対し海上まで回収できるは1000バレル/日と5分の一でしかない。BPは目標を2000バレル/日に設定し、海底の噴き出し辺りを泥やセメントで固めここ1週間で噴出原油の完全制圧を目指すと発表。既に海岸にはタールボールtarballと呼ばれる原油の塊が漂着し始めた。この粘ついたものが動物などへ付着してgulf_1639181cも毒性はないが、誤って食べてしまうと毒になる。、、と、のんびりと学者が間の抜けた発表しているが、実はこれ他のものとくっついて広範囲に海底に沈着する可能性もある。環境や生態系に何らかの悪影響が出るだろう。

2010年5月18日:BPの発表ではその後海上への回収量は2000バレル/日(8400ガロン=32万リッター)、噴出量の40%程を達成したと報告された。左は原油とともに吸い出されたガスを洋上の作業船上で燃焼させている様子。

(回収前の1日の噴出量は80万リッター(21万ガロン、5000バレル、)と公表されている*1バレル=42ガロン、160リッター。1ガロン=3.79リッター。回収前は21万ガロンが毎日漏れていたので1日5000バレルという計算で、爆発のあった4月20日から5月20日までの30日間で流出量は30x5000バレル=約15万バレルとなる。過去最悪最大のアラスカでの原油タンカー座礁による流出量が27万バレルと言われてますから、かなりその状態に近づいていると言えるでしょう。(何と面倒くさい計算!国際的な原油表記単位はバレルなので以後バレルに統一します) 関連ブログ:その後の経過

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2 Comments

  1. のび子
    Posted 2010年5月15日 at 2:22 PM | Permalink | 返信する

    うん。そうきゅうになんとかせんとあかんなぁ。。

  2. よりばば
    Posted 2010年5月17日 at 12:24 AM | Permalink | 返信する

    「石油掘削の許認可権を握る内務省鉱物管理局と石油会社が長年「なれ合いの関係」あ~ぁ、欲深い者たちのために、大切な地球が汚されていく…。

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