⑤BPの原油流出対策 泥注入とループカレント

topkill052010jpg-3a792b21b689428c_largekk 日夜メキシコ湾での原油流出と戦っている英国系メジャーBP(ブリティッシュ・ペトロール)が5月19日次の対策を公表した。これは今週の日曜から月曜には始まる予定で、現在洋上から送り込む特殊な泥の圧力などの検証を行っている。失敗すればパイプに別な漏出箇所のできることもあり慎重に進めている。以前の経過

洋上から送り込んだ特殊なパイプで比重の大きい特殊な泥(kill mud)BOP(Blow out Preventer)とよばれる海底の壊れた噴出制御装置に送り込み、中の弁やパイプ内部を泥で詰まらせ流出ライン上部を封殺する方法(Topkill法)で、これがうまくいけば更にセメントを注入して完全に漏出を制圧できるという。泥は毎分40バレルの量を適度な圧力で送り込まれ、最終的には5万バレルの大量な泥を送り込む計画だ。失敗すれば、現在掘削中の予備抗からの対策しかなく、これだと8月までかかると言われている。前のブログに書いた、パイプからの海上への吸い出しも順調で、当初1日5000バレル漏れていた原油の内、現在1日3000バレル規模でガスと合わせて海上へ吸い上げていCi100520195020kk_thumb[36]る。

  絵では分かるが、いずれも真っ暗な1500mの海底の作業で、すべては無人潜水艇のアームを操作しで行われる。少し流出のめどが見えた今,、さらなる心配が出ている。メキシコ湾で流出を続ける原油が、湾内を時計回りに流れる高速の暖流、ループ・カレント:直訳で環状海流Loop Current)に流れ込み流出範囲を拡大させつつあると、専門家らが19日警告した。原油は早ければ6日程度で米フロリダ州やキューバ沿岸に達する見通し。左の図で赤い囲みが海面上の流出原油で、その先端が南下してループカレントに近づきつつある。この海流に乗ると短時間でフロリダ、キューバ、更に北大西洋側まで原油が到達する。

AIC201005200013 2010年5月21日:洋上の原油はルイジアナ州南部の湿地帯、ミシシッピ川の東西の湿地帯に到着し始めた。特にミシシッピ川の河口部に広がる野鳥や魚介類など自然の宝庫となっている湿地帯湿では漁業や観光業を直撃し、環境汚染への懸念が高まる油漏れは、まだ解決のめどが立っていない。20日には油で死んだとみられるブラウンペリカンが、ルイジアナ州沖の島の野生生物保護区で発見された。魚類野生生物庁によると事故gulf-oil-reaching-marshes-wide_20690_big 発生以来、ウミガメ154匹、野鳥23羽、イルカ12頭の死骸(しがい)が発見され、生態系全体への長期的な影響が注視されている。

石油大手BPは先の5月20日、当初予想を大幅に上回る量の原油が流出していることを明らかにした。現在も原油を吸い上げる作業を実施しているが、この作業で日量約5000バレルの原油を回収していると語り、これは、米政府や同社がこれまで公表してきた1日当たりの推定流出量に相当し、まだ相当量が海中に噴出していることから1日に噴出する量は5000バレルをはるかに上回る公算が出てきた。専門家からは、実際の流出量はBP推定量の10倍に上ると指摘する声があり、米政府はBPに対し正確な噴出量の把握を指示。意図的に少ない量を報告してきたことも考えられ、政府内にBPに対する不信感が一層強くなった。写真右はルイジアナ州南部プラクミン(Plaquemines)郡の湿地帯に到達した原油。すでに多くの湖沼が全滅状態。左はミシシッピ川東岸に漂着した原油。 関連ブログ:その後の経過

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One Comment

  1. よりばば
    Posted 2010年5月20日 at 11:53 PM | Permalink | 返信する

    ループ・カレントに流れ込んだら、最悪ですね。事故の対策法の確率の前に、油田を掘削しちゃったツケはあまりにも大きい!他の海底油田もトライ&エラー状態だそうです。怖い!

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