したたかな台湾企業

m93002 過酷な労働から自殺者が多発し、その後大規模な労働争議に発展した世界最大手の鴻海精密工業(台湾)の子会社であるフォックスコン(富士康科技)が、中国広東省深センにある工場の規模を大幅に縮小することを決めた。従業員はこれまでの40万人(中国全土の従業員は約80万人)から数万人に削減し、業務内容も米アップル社のOEM生産のみとなり、フォックスコンは6月1日、中国工場の従業員の賃金を従来の900元から1200元に、そして5日後に66%増の2000元まで引き上げた。同時に、自殺が連続した背景に、当初の遺族補償約134万円(10万元)目当ての証拠があるとして、会社側は遺族補償を廃止した。

ホンダ(5月17日デモ発生)中国部品工場で最初にデモが発生し、その後トヨタ系豊田合成(6月18日デモ発生)、デンソー(6月21日デモ発生)、ミツミ電機(6月29日デモ発生)など日本系企業だけでなく中国、台湾、韓国の企業も軒並みデモの嵐に見舞われている。その他タクシー運手や教員などもデモを起している。

その中でフォックスコンは、最終的に賃金を破格の2倍以上に設定した。これが一つの基準になり、多くの同業他社でも賃上げデモが起きているが、到底対応できない要求に撤退や生産中止に追い込まれる中国企業が多発すると見られている。

フォックスコンは賃金を2倍以上にした後に規模縮小を公表、さらに工場を中国以外のベトナムなどに分散する方針を発表。今までよりはコストが高くついても、同業他社がこの高賃金要求に追随できず廃業すれば、結局は自分だけが主力製品の米国アップルとの価格交渉に有利になるとの見方ではないだろうか。体力のある自分だけが高賃金を設定し、これを機会にライバルを振り切るという、実にしたたかな計算に見える。中共政府、共産党の報道規制、日本国内での報道規制で情報は少ないが、これが中国全土に拡大しつつある。民間労働組合を認めない中国で、大型デモ組織同士が連携して大衆運動になる要素もある。中国で、何かが始まった予感がする。

最初のホンダ部品工場のストは解決に20日間かかったが、労働側が政府系組合を排除して、今後自主的に組合を設立する事を決めた。これは中国でも異例の事で、中国労働史に残る出来事だろう。

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2 Comments

  1. 案山子
    Posted 2010年7月3日 at 5:41 PM | Permalink | 返信する

    自殺  又 不幸な 事 起きました ネーー まだ 若いのに 人気だけ では だめなんですね

  2. のび子
    Posted 2010年7月5日 at 1:29 AM | Permalink | 返信する

    ホンダとか撤退したらええのに。。。。

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