中国北西部甘粛省チベット族自治区で大型土石流災害

20100809at04b 被災地の舟曲(どぅくちゅ)県は甘粛(かんしゅく)省甘南(かんなん)チベット族自治区に位置し、四川省に隣接する。総人口約13万5000人のうち、チベット族が4万4000人で、谷間にあり水が豊富でかつては「桃源郷」と呼ばれた地である。2010年8月7日夜10時頃から降り始めた大雨は、翌深夜1時まで続き、土石流を引き起こし、長さ5km、幅500mにも及んだ大規模な土石流は、市街地を直撃し、家屋や建物を跡形もなく流し去り、せき止められた慈雨流一帯は水没し3つの村が完全に消えた。ある村の生存者は0だという。土石流発生後、7000人近い軍や警察も動員し、救助活動を行っており、8日夜の情報では一部の電力が回復し、寸断された一部の道路も開通しているという。しかし、大型機具の進入が困難なため、救助隊員は手で掘り進めるしかなく、救助活動は難航している。

001_thumb[5]  今年7月の工作会議で胡錦濤国家主席が「西部大開発戦略では生態環境の保護をさらに重視しなければならない」と、野放図な開発に警鐘を鳴らしていたが、中国政府は沿海部と内陸部の経済格差是正のためここ中国西部地域で石炭、鉄、金鉱山の開発やダム造成を急ピッチで進めていた。結果的に森林が消滅し、むき出しの岩肌は風化が進み、さらに前の四川大地震で地盤に亀裂が入り地盤が不安定になっていた。2005年には「舟曲県ではこの五十年で、土壌流出面積が県総面積の四割を超えた」とする警告が出され、甘粛省政府も、舟曲県の四十三カ所で土砂災害の恐れがあると指摘していた。昨年の甘粛省人民代表大会(省議会)では、地元代表団が防災対策強化案を提出したが、十分な対策は取られないままだった。今回の被災者約5万人、9日午後で中国政府は死者337人と公表しているが、別な集計では死者は1500人以上(すでに1000遺体が確認済と言う情報がある)、行方不明9000人以上になる可能性があり、予防策をとらなかった人災を指摘する専門家もいる。航空写真で見ると巨大な土石流がふもとの市街地を直撃している。流れの途中の三眼村、月圓村(地図で赤丸)、春場村は一瞬にして消滅した。すでに3万以上のテントが設営されているが予報では大きな豪雨がこの辺をまた襲うようだ。8日には山西省臨汾市襄汾県の鉱山でも土石流事故が起き128人が死亡しているが、事故は違法操業による大量に廃棄された選鉱くずの山が崩れ土石流となったたのが直接の原因と見られている。

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One Comment

  1. よりばば
    Posted 2010年8月12日 at 2:21 AM | Permalink | 返信する

    かっての桃源郷も消えうせてしまった…。

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